「多数決=民主主義」という思い込みを疑う──制度設計の正当性をめぐる論争
- Seo Seungchul

- 2月15日
- 読了時間: 16分

シリーズ: 論文渉猟
◆今回の論文:Michael Meyer-Resende, "What Institutions Truly Subvert Democracy?" (Journal of Democracy, 2026年1月)
概要:本論文は、レビツキーとジブラットが提唱した「民主主義を損なう制度」という概念を批判的に検討する。権威主義的なアクターがルールを悪用しているという指摘には同意しつつも、民主主義を厳格な「投票多数決主義」に還元することへの警鐘を鳴らす。小選挙区制、連邦制における上院の平等代表、独立した中央銀行などを「本質的に疑わしい制度」と見なすことは、善意で設計された多くの制度選択を不当に「非民主的」とレッテル貼りすることになると論じる。
民主主義を守るために、どんな制度が必要なのか。この問いに対して、近年よく聞かれる答えがあります。「ポピュリスト政権がチェック・アンド・バランスを弱体化させ、多数派の意思を暴走させている」というものです。しかし、本当にそうでしょうか。
実は、権威主義的な政権が利用しているのは、多数派の力ではなく、選挙制度や憲法上の仕組みを操作して「見せかけの多数派」を作り出す手法かもしれません。2025年1月、政治学者のスティーブン・レビツキーとダニエル・ジブラットは『Journal of Democracy』誌でこの問題を提起しました。彼らの議論は重要な視点を提供していますが、同時に新たな論争も呼んでいます。
「多数決で決まるべきことが、多数決で決まっていない」という問題意識は正しい。けれど、それを突き詰めて「多数決こそが民主主義の核心だ」と言い切ってしまうと、今度は別の問題が生じるのではないか──。民主主義支援NGOの代表を務めるミヒャエル・マイヤー=レゼンデは、そう問いかけます。
富良野とPhronaが、この制度設計をめぐる論争を読み解きながら、「民主主義とは何か」という根本的な問いに迫ります。
ハンガリーの「製造された多数派」という問題提起
富良野: レビツキーとジブラットの議論、僕はかなり興味深く読みました。ポピュリズム研究でよく言われてきた「ポピュリストはチェック・アンド・バランスを壊して多数派の暴走を招く」という見方に対して、実は逆じゃないかと。むしろ制度を操作して「偽りの多数派」を作り出しているんだ、という指摘ですね。
Phrona: ハンガリーのフィデス党の例が象徴的でしたよね。2010年以降ずっと議会で圧倒的多数を維持しているけれど、それは本当に有権者の意思を反映した結果なのか、という。
富良野: そう。実際には選挙制度をいじって、得票率に比べて議席数が過大になるように設計されている。EUの中で最も比例性の低い選挙結果を生み出しているわけです。だから「多数派の意思」というより「製造された超多数派」と呼ぶべきだ、と。
Phrona: しかも、その超多数派を使って、将来の政権交代後も変えられないような「基本法」をたくさん作っている。3分の2の賛成がないと改正できない法律で政策を固定してしまう。
富良野: これは巧妙ですよね。一見すると「憲法で権利を守っている」ように見えるけど、実際には将来の多数派が何も変えられないようにする保険なんです。
Phrona: つまり、多数決を「悪用」しているように見えて、実は多数決を「封じ込めている」。
富良野: その通り。だからレビツキーとジブラットが「反多数決的」という枠組みで問題を整理し直したのは、重要な視座の転換だと思います。ただ、マイヤー=レゼンデが指摘するように、彼らはそこから「過剰修正」に向かってしまったんじゃないか、という疑問が残る。
「投票多数決主義」という厳格な基準
Phrona: 過剰修正というのは、具体的にはどういうことですか。
富良野: レビツキーとジブラットは、民主主義の核心をこう定義しているんです。「選挙で多数を獲得した候補者や政党が勝利し、勝利した者が統治すべきだ」と。そして「選挙での多数派の意思に反して権力を握れるなら、民主主義は意味を失う」と。
Phrona: 言葉だけ聞くと、当たり前のことを言っているようにも聞こえますけど。
富良野: ところが、この基準を厳密に適用すると、世界中の多くの民主主義国が「問題あり」になってしまう。たとえばカナダの2021年選挙。自由党のトルドー首相は得票率32.6%で、保守党の33.7%より低かったのに、議席数では上回って政権を維持した。
Phrona: 小選挙区制だとそういうことが起きますよね。各選挙区で勝った数が重要だから、全体の得票率とは必ずしも一致しない。
富良野: レビツキーとジブラットの論理だと、これは「民主主義が意味を失った」事例になりかねない。でも実際には、カナダの民主主義指標がこの選挙後に下がったわけじゃないし、誰も「カナダは民主主義じゃなくなった」とは言わなかった。
Phrona: それは……確かに、ちょっと極端な結論になりますね。
富良野: マイヤー=レゼンデはこれを「投票多数決主義」と呼んでいる。得票数がそのまま議席数に反映されるべきだという厳格な基準。でも小選挙区制はそもそも、そういう設計思想で作られていないんです。
小選挙区制は「民主主義を損なう制度」なのか
Phrona: 小選挙区制って、どういう考え方で作られた制度なんでしょう。
富良野: いくつかの利点があるとされています。まず、各議員が特定の選挙区を代表するので、地域との結びつきが強い。有権者は「自分の地域の代表」として議員を認識できる。それから、小政党が乱立しにくいので、政権が安定しやすい。
Phrona: なるほど。比例代表制だと、たくさんの小党が議席を持って、連立交渉が複雑になることがありますものね。
富良野: そう。だから小選挙区制は「全体の得票率ではなく、選挙区ごとの多数派を積み上げる」というルールで動いている。これはバグじゃなくて、最初からそういう仕様なんです。
Phrona: インドの例も面白かったです。2014年にBJP(インド人民党)連合が議会で過半数を取ったけど、BJP自体の得票率は31%だった。でも2009年には逆に、国民会議派の連合が同じように得票率29%で多数派を形成している。
富良野: どちらの陣営も同じ制度から恩恵を受けたり、不利益を被ったりしている。これは特定の勢力を優遇するための「選挙エンジニアリング」とは違う。
Phrona: ハンガリーのフィデスがやったこととは、本質的に違うということですね。
富良野: ええ。フィデスは自分たちに有利になるように制度を作り変えた。でもイギリスやインドやカナダの小選挙区制は、長い歴史の中で、すべての政党がそのルールを理解した上で競争してきた。
Phrona: 「みんながルールを知っていて、そのルールで戦っている」のと、「自分たちだけがルールを変えられる立場にいて、有利に書き換える」のとでは、まったく違う話ですよね。
比例代表制も「完璧」ではない
富良野: それに、比例代表制だって「投票多数決主義」の基準を完全に満たしているわけじゃない。
Phrona: どういうことですか?
富良野: 多くの国では、議会が断片化しすぎるのを防ぐために「阻止条項」を設けています。たとえばドイツでは、得票率5%未満の政党は議席を得られない。
Phrona: ああ、小さな政党は排除されてしまう。
富良野: 2025年2月のドイツ連邦議会選挙で、ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟という新党が4.97%か何かで、5%にわずかに届かなかった。約250万票が議席に反映されなかったわけです。
Phrona: それはかなりの数ですね。
富良野: もしその票が議席になっていたら、現在の連立政権は過半数を持っていなかったかもしれない。つまり、厳密な「投票多数決主義」の基準で言えば、ドイツの現政権も「最多得票」で成立したわけじゃないんです。
Phrona: 阻止条項があるせいで、という。
富良野: そう。でもドイツの民主主義が疑問視されることはない。阻止条項には「議会の機能を維持する」という正当な目的があるからです。
Phrona: 完璧に票を議席に反映することだけが民主主義の基準じゃない、ということですね。
連邦制と「州の平等」という原理
富良野: 同じ問題は連邦制についても言える。レビツキーとジブラットは、アメリカの上院を批判的に見ています。各州が人口に関係なく2人ずつ上院議員を送るから、人口の少ない州が過大に代表されている、と。
Phrona: カリフォルニア州の4000万人とワイオミング州の60万人が、上院では同じ発言力を持つ。確かに、人口比で見ると不均衡ですよね。
富良野: でも、それが連邦制のポイントなんです。アメリカ合衆国は、複数の州が「対等な立場で」一つの国家を形成した。その対等性を担保するために、上院では各州が同じ票数を持つ。
Phrona: 下院は人口比例で、上院は州の平等。二院制で両方の原理を組み合わせている。
富良野: ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、ナイジェリア、スイス……連邦制の国では、上院で各州が同等の票を持つのは珍しくない。これは「少数派を守るための反多数決装置」というより、連邦国家の成り立ちに関わる設計思想なんです。
Phrona: 最初から「州」という単位を尊重することで成り立っている国家だから、その原理を無視するわけにはいかない。
富良野: ドイツの連邦参議院は少し違って、州の人口によって票数が変わる。でもそれでも完全な比例じゃなくて、小さな州が極端に不利にならないように調整されている。
Phrona: 連邦制には連邦制の論理がある、ということですね。それを「反多数決的だから非民主的」と言ってしまうのは、ちょっと乱暴かもしれない。
「反多数決」という枠組みの限界
富良野: マイヤー=レゼンデの批判の核心は、すべての制度を「多数決的か反多数決的か」で分類することへの疑問なんです。
Phrona: なぜそれが問題なんでしょう。
富良野: この二分法を採用すると、「多数決こそが民主主義の本質だ」という前提が暗黙のうちに置かれてしまう。そうすると、多数決以外の原理で動いている制度──法の支配とか、専門的知見に基づく政策決定とか、熟議とか──は全部、「なぜ多数決から逸脱しているのか」を正当化しなきゃいけなくなる。
Phrona: 中央銀行の独立性なんかも、その枠組みだと「反多数決的」になりますよね。選挙で選ばれていない人たちが金融政策を決めているわけだから。
富良野: そう。でも中央銀行の独立性は、インフレ抑制のために政治的な短期的圧力から距離を置く、という専門的・技術的な理由で設けられている。「少数派の利益を守る」ためじゃない。
Phrona: 裁判所もそうですよね。憲法裁判所が違憲立法審査をするのは「反多数決的」かもしれないけど、普通の裁判官が法律を適用して判決を下すのは、多数派の意思とは別の次元の話。
富良野: 「多数決 vs 反多数決」という軸だけでは、民主主義の制度を評価するには不十分なんです。
国際人権法が示す別の基準
Phrona: じゃあ、何を基準に民主主義を評価すればいいんでしょう。
富良野: マイヤー=レゼンデは国際人権法の枠組みを参照しています。面白いことに、国際人権法の文書には「多数決」という言葉がほとんど出てこない。
Phrona: 民主主義の話なのに?
富良野: 代わりに強調されているのは、「政治参加の権利」なんです。市民が投票する権利、立候補する権利、選挙以外の場面でも政治に参加する権利。そして、選挙で選ばれた機関が実質的な統治権力を持つこと。
Phrona: 選挙があっても、実際の権力が軍や王室にあったら意味がない、ということですね。
富良野: そう。それから基本的権利の保障、特に政治的権利。表現の自由、結社の自由、情報へのアクセス。これらがないと、選挙自体が意味のあるものにならない。
Phrona: 「自由で公正な選挙」というのは、投票日だけの話じゃないんですね。その前提となる権利の保障も含めて。
富良野: それに「法の支配」。政府も法律に従わなければならない。恣意的な権力行使を防ぐ仕組み。
Phrona: この枠組みだと、いろいろな制度設計を包摂できそうですね。小選挙区制でも比例代表制でも、連邦制でも単一国家でも、これらの基本原則を満たしていれば民主主義として認められる。
富良野: 「一つの多数決テンプレートに適合しなければならない」という発想とは違う。
制度の正当性をどう判断するか
Phrona: でも、制度が悪用される可能性は常にありますよね。どこで線を引けばいいんでしょう。
富良野: それはコンテキスト次第だと思います。ハンガリーのフィデスが選挙制度を改変したのは、明らかに自分たちの権力を維持するためだった。でもイギリスの小選挙区制は、何世紀もの歴史があって、すべての政党がそのルールを受け入れて競争してきた。
Phrona: 「誰が、どういう意図で、どういうプロセスで」制度を作ったか、ということですね。
富良野: そう。善意で、正当な目的のために、公正なプロセスで設計された制度と、権力維持のために操作された制度を、同じ「反多数決的」というラベルで括ってしまうのは問題がある。
Phrona: フランスの国民戦線(現・国民連合)が、小選挙区制のせいで何十年も議席数が極端に少なかったときには、誰も「フランスは非民主的だ」とは言わなかった。
富良野: 今度はその党が小選挙区制から恩恵を受けるかもしれないからといって、急に制度を変えようとしたら、それは「民主主義理論」じゃなくて「選挙エンジニアリング」になってしまう。
Phrona: 結果を見て制度を評価するんじゃなくて、制度の設計原理と運用の公正さで評価すべきだ、と。
民主主義の多様な形
富良野: 結局、マイヤー=レゼンデが言いたいのは、「民主主義には多様な制度的形態がありうる」ということだと思います。
Phrona: 一つの「正しい民主主義モデル」があるわけじゃない。
富良野: アメリカの制度には確かに問題がある。レビツキーとジブラットが『Tyranny of the Minority』で指摘した通りです。でもそれは、アメリカ固有の歴史的経緯で説明される部分が大きい。他の民主主義国が同じ問題を抱えているわけじゃない。
Phrona: 「小選挙区制だから権威主義的になりやすい」という因果関係も、経験的には疑わしいですよね。ポーランドは比例代表制だけど、2015年から2023年まで権威主義的な傾向のある政党が政権を握っていた。
富良野: 逆に、第二次世界大戦でファシズムから民主主義を守ったイギリスとアメリカは、どちらも小選挙区制です。ナチ党はワイマール共和国の比例代表制のもとで台頭した。
Phrona: 制度だけで民主主義の強さは決まらない、ということですね。政治文化とか、市民社会の力とか、いろいろな要因が絡み合っている。
富良野: だからこそ、「この制度は本質的に民主主義を損なう」という決めつけは危険なんです。
Phrona: 「民主主義とは何か」という問いには複数の答えがありうる、ということですね。多数決は確かに民主主義の重要な要素だけど、それだけが民主主義の本質じゃない。政治参加、権利の保障、法の支配……いくつかの原則の組み合わせとして民主主義を捉える。
富良野: そうすれば、異なる制度設計を持つ国々を、同じ「民主主義」という傘の下で理解できる。もちろん、その中でより良い制度、より問題のある制度という違いはある。でもそれは「多数決からの距離」で測るんじゃなくて、市民の権利がどれだけ保障されているか、選挙が自由で公正か、選ばれた代表が実質的な権力を持っているか、といった基準で判断すべきだと。
Phrona: 制度の「形」よりも、その制度が実際に何を実現しているか、ということですね。
富良野: レビツキーとジブラットの問題提起は正しい部分がある。権威主義的なアクターが制度を悪用しているという指摘は重要です。でも、そこから「多数決こそすべて」という方向に行ってしまうと、今度は別の盲点が生まれる。
Phrona: どちらの見方も、民主主義を守ろうとしている点では同じなんでしょうけど。
富良野: そこが面白いところですよね。同じ目的を持っていても、「何が民主主義の核心か」という理解の違いで、まったく異なる結論に至る。
Phrona: 民主主義を論じること自体が、民主主義的な営みなのかもしれません。一つの正解を押し付けるんじゃなくて、異なる見方を突き合わせながら、より良い理解を探していく。
富良野: そういう対話がなくなったとき、本当に民主主義は危機に瀕するのかもしれない。
ポイント整理
レビツキー=ジブラットの主張
従来のポピュリズム研究は「ポピュリストがチェック・アンド・バランスを弱体化させて多数派の暴走を招く」と論じてきたが、実際には権威主義的アクターは選挙制度やチェック機能を悪用して多数派の意思を歪めている。ハンガリーのフィデス党はその典型例であり、選挙制度の操作によって得票率以上の議席を獲得し、「製造された超多数派」を作り出している。
「反多数決的制度」の分類
レビツキーとジブラットは、非選出の司法、憲法裁判所、基本的権利、独立した中央銀行、連邦制、軍の拒否権などを「反多数決的制度」として列挙し、これらを「民主主義強化型」と「民主主義損傷型」に分類することを提案している。
マイヤー=レゼンデの批判
彼らの議論は「過剰修正」に陥っている。小選挙区制、連邦制における州の平等代表、独立した中央銀行などを「民主主義を損なう制度」と見なすことは、善意で設計された正当な制度選択を不当に非民主的とレッテル貼りすることになる。
「投票多数決主義」の問題
「選挙での得票数がそのまま議席数に反映されるべき」という厳格な基準を適用すると、カナダ(2021年)、イギリス(1951年、1974年)、さらにはドイツのような比例代表制の国でさえ「問題あり」になってしまう。しかし、これらの国の民主主義が疑問視されることはない。
小選挙区制の論理
小選挙区制は「全体の得票率」ではなく「選挙区ごとの多数派の積み上げ」で動く制度であり、これはバグではなく設計上の特徴である。地域代表性の確保、政権の安定性、議会の断片化防止などの正当な目的がある。
連邦制の原理
連邦制国家において上院で各州が同等の票を持つのは、「少数派保護のための反多数決装置」ではなく、複数の州が対等な立場で国家を形成したという成り立ちに基づく設計原理である。
制度評価の代替基準
国際人権法の枠組みでは、「多数決」ではなく「政治参加の権利」が民主主義の核心とされる。具体的には、自由で公正な選挙、選挙で選ばれた機関の実質的権力、基本的権利(特に政治的権利)の保障、法の支配が重視される。
善意の制度設計 vs 権力維持のための操作
ハンガリーのような権力維持目的の選挙制度改変と、歴史的に形成され全政党が受け入れてきたイギリスの小選挙区制を、同じ「反多数決的」というラベルで括ることは不適切である。
文脈依存性
小選挙区制だから権威主義化しやすい、という因果関係は経験的に支持されない。ポーランドは比例代表制だが権威主義的政権を経験し、イギリス・アメリカは小選挙区制だがファシズムから民主主義を守った。
キーワード解説
【反多数決的制度(Countermajoritarian institutions)】
選挙で選ばれた多数派の権力を制限する制度。もともとは司法による違憲立法審査の民主的正当性を議論する文脈で使われた用語。
【投票多数決主義(Vote majoritarianism)】
選挙での得票数がそのまま議席数や統治権力に反映されるべきだという考え方。マイヤー=レゼンデがレビツキー=ジブラットの立場を批判的に表現するために用いた。
【小選挙区制(Plurality/First-past-the-post electoral system)】
各選挙区で最多得票の候補者が当選する制度。イギリス、アメリカ、カナダ、インドなどで採用。地域代表性と政権安定性に優れるが、得票率と議席率の乖離が生じることがある。
【比例代表制(Proportional representation)】
政党の得票率に応じて議席を配分する制度。多様な意見の反映に優れるが、議会の断片化を招くことがある。多くの国で阻止条項を設けて運用。
【阻止条項(Electoral threshold)】
比例代表制において、議席獲得に必要な最低得票率。ドイツでは5%、トルコでは7%など。議会の断片化防止が目的。
【基本法/カーディナル法(Cardinal laws)】
ハンガリーで、通常の法律より改正が困難な法律。3分の2以上の賛成が必要。フィデス党は多くの政策をこの形式で固定し、将来の政権交代後も変更困難にした。
【連邦制(Federalism)】
複数の州や地域が一定の自治権を保持しながら連合する国家形態。上院での州の代表方法は国によって異なる。
【政治参加の権利(Right to political participation)】
国際人権法における民主主義の核心概念。投票権、立候補権、選挙以外の政治活動への参加権を含む。
【法の支配(Rule of law)】
政府を含むすべての主体が法律に従うべきという原則。恣意的な権力行使を防ぐ民主主義の基本要素。