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本ブログの内容は、あくまで代表 徐勝徹の個人的な見解であり、Projeteam, Inc.の公式見解や業務上の立場を示すものではありません。
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新自由主義の終わりに見える、資本主義の孤独な未来
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事: Branko Milanovic "As Neoliberalism Crumbles, It Becomes More Destructive" (Jacobin, 2025年11月6日) 概要: グローバル不平等研究の第一人者ミラノヴィッチへのインタビュー。新自由主義的グローバル化の終焉と、それに代わる「国家的市場自由主義」の台頭、そして資本主義の本質的な問題について論じる。 グローバル化がもたらした恩恵は確かにあった。世界のGDPは3倍になり、中国やインドの台頭によって国家間の所得格差は縮小した。しかし、その成功が皮肉にも、新自由主義的グローバル化そのものの終焉を招いている。経済学者ブランコ・ミラノヴィッチは、この矛盾に満ちた転換期を「大いなるグローバル変容」と呼ぶ。 彼が描き出すのは、単なる経済システムの変化ではない。中国の台頭が地政学的緊張を生み、国内では資本と学歴を兼ね備えた新しいエリート層が台頭し、取り残された人々がポピュリズムに傾倒していく。そして新自由主義が崩れる中で、その最も

Seo Seungchul
1 日前読了時間: 13分


アニメ制作会社が次々と消えていく──「利益なき繁忙」の正体
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事: 株式会社帝国データバンク "アニメ制作の倒産・廃業、3年連続で増加へ " (PR Times, 2025年11月5日) 概要: 2025年1-9月にアニメ制作会社8社(倒産2件、休廃業・解散6件)が市場から退出。市場規模は拡大しているが、制作コストの高騰や人件費増加により「利益なき繁忙」状態が続き、元請制作の約6割が業績悪化。適正な取引環境の構築と人材育成が急務とされている。 アニメ産業の市場規模は拡大を続け、海外での評価も高まっている。それなのに、なぜアニメ制作会社の倒産や廃業が3年連続で増加しているのか。2025年1月から9月だけで8社が市場から退出し、秋アニメの放映延期が相次ぐなど、現場の苦境が表面化している。 問題の核心にあるのは「利益なき繁忙」という矛盾だ。受注は増えても、制作コストの高騰や人件費の増加を価格に転嫁できない構造が、制作現場を追い詰めている。特に版権収入などの安定した収益基盤を持たない中小制作会社ほど、この矛盾に苦しんでいる。 富良野とPhronaが、この業界構造の歪みと

Seo Seungchul
1 日前読了時間: 13分


中米の再生可能エネルギー転換──小さな国々が描く、もうひとつのエネルギーの未来
シリーズ: 論文渉猟 ◆今回のレポート: "Hoja de ruta para las energías renovables: Centroamérica – Resumen ejecutivo" (The International Renewable Energy Agency, 2022年3月) 概要: 中米六カ国における再生可能エネルギー導入の現状と2030年までの目標、地域統合による電力システムの最適化、投資の必要性、持続可能な開発への貢献について包括的に分析したレポート。 気候変動対策というと、どうしても大国の動向ばかりに目がいきがちです。でも実は、地図上では小さく見える国々が、思いのほか大胆なエネルギー転換を進めているという事実があります。中米の六カ国──グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマ──は、2030年までに再生可能エネルギーの割合を大幅に引き上げる目標を掲げています。 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が発表したロードマップは、単なる理想論ではありません。地域の電力網を統合し、太

Seo Seungchul
1 日前読了時間: 13分


波と石、どちらが本当の世界なのか?──オブジェクト指向存在論が問い直す「連続」と「離散」
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事: Graham Harman and Omari Edwards "On the ultimate nature of reality" (Institute of Art and Ideas, 2025年11月6日) 概要: 南カリフォルニア建築大学の哲学教授であるグラハム・ハーマンへのインタビュー。新著『Waves and Stones』を通じて、連続と離散という哲学的対立、オブジェクト指向存在論の基本的な考え方、科学と哲学の役割分担、量子力学と一般相対性理論の不整合、文明論などについて語られている。 私たちは世界を理解するとき、自然とどちらかの見方に偏ってしまいます。すべては繋がった流れだと感じるときもあれば、バラバラの個別のものたちの集まりだと感じるときもある。グラハム・ハーマンが新著『Waves and Stones』で取り組んだのは、まさにこの根本的な問いです。現代哲学の重要人物として知られる彼は、「連続」と「離散」のどちらかに還元しようとする試みを退け、両方がそれぞれの仕方で本物だと

Seo Seungchul
3 日前読了時間: 17分
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