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本ブログの内容は、あくまで代表 徐勝徹の個人的な見解であり、Projeteam, Inc.の公式見解や業務上の立場を示すものではありません。
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レアアースは鉱脈を掘り当てても、中国には勝てるわけじゃない──経済安全保障と根気の話
シリーズ: 行雲流水 中国がレアアースの輸出を制限するとほのめかすたびに、自動車メーカーの株価が動く。理由を尋ねると、たいてい同じ答えが返ってくる。中国にしかこの資源がないからだ、と。 だが、この説明には無理がある。レアアースは世界のあちこちに存在する。米国にも豪州にも、ブラジルにもアフリカにも、地質学的にはまとまった鉱床がある。それでも世界は中国に依存し続けている。 だとすれば、問うべきことは変わる。なぜ資源が他にもあるのに、中国だけが優位を握れているのか。そして、その優位はいつからの、どんな計画の産物なのか。 鉱石という思い込み レアアースは、ランタノイド十五元素にスカンジウムとイットリウムを加えた十七元素の総称である。ネオジムやプラセオジムは高性能磁石に使われ、ジスプロシウムは磁石の耐熱性を高める。セリウムは触媒や研磨剤として使われる。名前が示す希少さは、実は誤解を招きやすい。 地殻中の存在量そのものは、それほど偏っていない。多くの岩石に微量ながら含まれている。問題になるのは、経済的に採掘・分離できる濃度でまとまって存在するかどうかである。

Seo Seungchul
8月2日読了時間: 11分


戦略的不可欠性を交渉力に変える──迂回されない国という設計課題
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事:Patrick Foulis, "Trump's trade war shifts from shakedown to lock-in" (Financial Times, 2026年7月24日) 概要:トランプ政権の通商政策が、関税による短期的な利益回収から、同盟国を含む各国が米国中心のシステムから抜け出しにくくする方向へ変化していると論じる記事(論考)。決済やAI、防衛技術を横断する事例を通じて、超大国としての地位がどのように収益源へと転換されつつあるかを描いている。 トランプ政権の通商政策をめぐる議論は、長らく関税率の高さに集中してきた。だが、争点はすでにそこにない。決済網、AIモデル、クラウド、知的財産、防衛装備。グローバル化を支える基盤を誰が握るかという競争へ、通商交渉の対象そのものが移っている。 フィナンシャル・タイムズのパトリック・フーリスは、2026年7月の論考でこの変化を「みかじめ料の徴収(shakedown)」から「囲い込み(lock-in)」への転換と表現した。高い代金を払わせ

Seo Seungchul
8月2日読了時間: 14分


Pix関税問題から読む、デジタル基盤をめぐる統治の争い──「国益」と私益のグラデーション
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事:"Brazil's beloved payments system has drawn Donald Trump's ire" (The Economist, 2026年7月19日) 概要: ブラジル中央銀行が運営する即時決済システムPixが、対ブラジル関税の争点として扱われた経緯を検証し、保護主義や米国企業への損害という米国側の主張が実証的に支持されないことを示す論考。この攻撃がブラジル国内でPixへの支持とルラ大統領の政治的立場をむしろ強めた経緯にも触れている。 2026年7月15日、米国トランプ政権はブラジルからの輸入品に25%の関税を課した。約1年にわたる通商調査の末に下されたこの措置には、複数の争点が挙げられているが、その中で異彩を放っているのがPixである。決済アプリの名前が、国家間の関税交渉の理由に並ぶという事態は、それ自体が問いを誘う。なぜ、無料の送金システムが通商摩擦の対象になるのか。 Pixとは何か Pixは、2020年にブラジル中央銀行が開始した決済システムである。新しい通貨で

Seo Seungchul
8月2日読了時間: 14分


閉じない「われわれ」をどうつなぐか──マルチチュードとポピュリズムが交わる場所
シリーズ: 行雲流水 前回たどり着いたのは、人民を強く構築する技術と、構築された人民が民主主義を壊さずにいる技術は別の達成である、という結論だった。そして議論は、その後者を「どう縛るか」という方向へ向かった。判定の機関を複数持つこと、自己制約を相互保障として設計すること、敵対線の引き方を三つの水準に分けること。 ただし、縛ることだけが答えなのかという問いが残っている。制約は、すでにできあがった人民を外から押さえる仕組みである。それとは別に、一度固まった「われわれ」そのものを、もう一度複数の要求へ戻す道はないのか。 この問いを引き受けてきた理論は、実は存在する。マイケル・ハートとアントニオ・ネグリのマルチチュード論である。差異を溶かさないまま共同で行為する主体という構想は、代表による主体の収奪と、指導者への権力集中を、当初から警戒の対象にしてきた。 もっとも、この理論は2000年代の勢いを失い、現在では単独の看板として語られることが少ない。したがって本記事は、まずその後退の内実を確かめるところから始める。何が説明できずに退いたのか、そしてどこへ引き

Seo Seungchul
8月2日読了時間: 13分
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