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本ブログの内容は、あくまで代表 徐勝徹の個人的な見解であり、Projeteam, Inc.の公式見解や業務上の立場を示すものではありません。
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名作は繋ぎ、佳作は織る──漫画という民衆的メディアの自由さ
シリーズ: 行雲流水 漫画の名作と呼ばれる作品は、実のところそれほど多くない。数えるほどしかない、と言ってもいい。それにもかかわらず、書店の漫画棚はいつも隙間なく埋まっている。大きな話題になったわけでもなく、誰もが知っているわけでもない作品が、棚の大半を占めている。 この厚みを、単に「読者が多いから」と説明するのは無理がある。読者が多いということは、通常は少数の当たりと多数の外れという分布を生むはずだ。ところが漫画の棚に並ぶ無数の佳作は、外れとして淘汰される前に、そもそも作品として存在してしまっている。問うべきは「なぜ売れるのか」ではない。「なぜこれほど多くのものが、そもそも作品になり得るのか」という、生産の手前にある条件のほうだ。 一人で成立するという条件 漫画は、極端に言えば紙とペンがあれば一人で始められる。もちろん商業誌に載る作品には編集者、アシスタント、出版社、プラットフォームが関わり、人気作になればアニメ化やグッズ展開を含む大きな産業にもなる。その意味で、漫画制作の現場を単純に「軽い」と理想化するのは正確ではない。 それでも、成立の最低

Seo Seungchul
7月28日読了時間: 8分


間違っていたのはオンチェーン・ソーシャルだったのか──Baseのクリエイターコイン失敗を考える
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事:Lucas Tcheyan, "Coinbase Capitulates on Creator Coins in Base Team Shakeup" (Galaxy, 2026年7月17日) 概要:Coinbase傘下のL2チェーンBaseの創設者Pollakが、Base appの責任者から退きチェーン本体に専念すると発表。過去2年進めてきた「オンチェーン・ソーシャルが普及を牽引する」という賭けの失敗を認め、取引・決済・AIエージェントへ再重点化する組織再編を、Galaxy Researchが分析した論評。 Coinbase傘下のL2チェーンBaseが、二年近く進めてきた戦略の一部を公式に取り下げた。創業者のJesse Pollakは、投稿やクリエイターそのものをコインにするという構想を「完全に崩壊した」と評し、取引・決済・AIエージェントへ軸足を移すと表明している。 一つのプロダクトが失敗した、というだけの話であれば、暗号資産業界にありふれた出来事の一つで終わる。だが、この失敗の輪郭をよく見ると

Seo Seungchul
7月27日読了時間: 14分


ステーブルコインは銀行を解体するか──決済と信用創造のきわどい同居
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事:Peter Thal Larsen, "Why central banks are key to electronic money" (Reuters, 2026年6月30日) 概要:ステーブルコインが本格的な貨幣として機能するには、結局のところ中央銀行という制度的アンカーが必要になる、という論点を、BISのGaston Gelosに聞く形で展開した回。 ステーブルコインをめぐる議論を追っていると、これは貨幣として機能するのか」という問いは繰り返し立てられるのに、「機能するとして、それは何を置き換えるのか」という問いは、なぜかほとんど立てられない。 2026年6月末、ロイターのポッドキャスト番組で、国際決済銀行(BIS)のGaston Gelosが語ったのも、結局は前者の問いだった。彼の結論は明快である。デジタルマネーは、技術がどれだけ進歩しても、最後には中央銀行という制度的アンカーを必要とする。この結論自体に異論はない。ただ、この結論に至る道筋を丁寧にたどっていくと、途中でもっと大きな問いを素通り

Seo Seungchul
7月26日読了時間: 9分


理解できないシステムの手綱を握る──AIの統治可能性という物差し
シリーズ: 論文渉猟 ◆今回のレポート:Jennifer Waller Martin et al., "Power, Capital and Governance: Leadership in a Fragmented World" (Cambridge Judge Business School, 2026年7月15日) 概要:金融機関のCEOや経営幹部、研究者による討議をまとめたホワイトペーパー。Power/Capital/Governanceという三つの問いから、AI、地政学、情報環境の変化が企業統治に与える影響を論じ、経営者への三つの行動原則を提示している。 見えないシステムを、それでも統治しなければならない。 ケンブリッジ大学Judge Business SchoolとBain & Companyが2026年に公表した報告書『Power, Capital and Governance: Leadership in a Fragmented World』は、この一文に今後十年の企業経営を要約している。 金融機関のCEOと経営幹部、研究者が

Seo Seungchul
7月25日読了時間: 9分
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