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本ブログの内容は、あくまで代表 徐勝徹の個人的な見解であり、Projeteam, Inc.の公式見解や業務上の立場を示すものではありません。
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「感情をコントロールせよ」は間違いだった?──感情は理性の敵ではなく、理性そのものだという話
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事: Daniel Vanello, " Emotions are rational " ( iai News , 2026年1月22日) 概要:感情は理性的思考の脅威として描かれがちだが、実際には感情それ自体が合理的であり、私たちの価値観によって形作られ、正当化や批判に開かれていると論じる。この見方が正しければ、感情発達の教育は「コントロールと管理」ではなく、「感じていることとともに推論する方法を学ぶこと」に焦点を当てるべきだと主張する。 怒りや悲しみ、喜びといった感情は、私たちの判断を曇らせる「理性の敵」だと思われがちです。学校教育でも、職場でも、「感情をコントロールしなさい」「冷静になりなさい」と言われ続けてきた方は多いのではないでしょうか。 でも、もしその前提そのものが間違っていたとしたら? ロンドン大学の教育哲学者ダニエル・ヴァネッロは、感情と理性を対立させる従来の見方に真っ向から異を唱えます。感情は管理すべき厄介な心理状態ではなく、私たちの価値観に根ざした「合理的な反応」であり、正当化も批

Seo Seungchul
3 日前読了時間: 10分


民主主義は「期待に応える」のか?──数字で見る、その実力と限界
シリーズ: 論文渉猟 ◆今回の論文: Maya Tudor, "What Democracy Does . . . And Does Not Do" (Journal of Democracy, 2025年10月) 概要: 民主主義が健康、教育、平和、経済成長といった社会的成果において実際に何を達成し、何を達成しないのかを、50以上の査読付き研究を基に実証的に検証した論文。民主主義の平均的なパフォーマンスは権威主義体制を上回るものの、その優位性は「劇的」ではなく「安定的」であることを示す。 民主主義への幻滅が広がっています。「強いリーダーシップがあれば、もっと成長できるのに」「選挙なんかやってる場合じゃない」——そんな声が、世界のあちこちで聞こえてきます。実際、急成長を遂げた権威主義国家の存在は、民主主義の「有用性」そのものに疑問を投げかけているようにも見えます。 では、民主主義は本当に「役に立たない」のでしょうか。オックスフォード大学のMaya Tudor教授は、この問いに正面から向き合いました。寿命、教育、平和、経済成長——これら人々が政府

Seo Seungchul
3 日前読了時間: 15分


ChatGPTが「言語」を研究してきた人たちを震撼させた日──自然言語処理という学問に何が起きたのか
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事: John Pavlus, "When ChatGPT Broke an Entire Field: An Oral History" ( Quanta Magazine , 2025年4月30日) 概要:自然言語処理(NLP)研究者19人へのインタビューを通じて、Transformerの登場からChatGPTのリリースまで、この分野がどのような変容を経験してきたかを記録したオーラルヒストリー。 人間の言葉をコンピュータに理解させようとする学問があります。「自然言語処理(NLP)」と呼ばれ、SiriやAlexaの頭脳を作り、翻訳アプリの精度を高め、SNSのフィード表示を最適化してきた分野です。ところが2022年11月、この分野を長年牽引してきた研究者たちが、突然「自分たちの仕事は何だったのか」と問い直す事態に追い込まれました。ChatGPTの登場です。 博士課程の学生は研究テーマを根本から見直し、教授たちは「これが最後のNLP学会になるかもしれない」と囁き合い、あるベテラン研究者は「キャリアの存在

Seo Seungchul
4 日前読了時間: 12分


「無料で使い放題」の終焉?――Wikipedia25周年、巨大テック企業との新たな取引が示す"知識の経済学"
シリーズ: 知新察来 ◆今回のピックアップ記事: Deborah Mary Sophia, " Wikipedia owner signs on Microsoft, Meta in AI content training deals " ( Reuters , 2026年1月15日) 概要:Wikipediaを運営するWikimedia財団が、Microsoft、Meta、Amazon、Perplexity、Mistral AIとのパートナーシップを発表。創設25周年を機に、AI企業がWikipediaのコンテンツを学習データとして利用するための商業サービス「Wikimedia Enterprise」の拡大が明らかにされた。 Wikipediaが2026年1月15日に創設25周年を迎えました。「誰でも無料でアクセスできる百科事典」として、インターネットの民主的な理想を体現してきたこのプラットフォームは、いま大きな転換点に立っています。Microsoft、Meta、Amazon、Perplexity、Mistral AIといった巨大テック企業や

Seo Seungchul
4 日前読了時間: 13分
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